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DIRECTOR'S STATEMENT

監督の想い

梅雨の晴れ間に、カルガモ親子に出会った。

​

のちに私は、

このヒナからとてつもないプレゼントを受け取っていたことに気づく。
この出会いは、人生を変えるほどの贈り物だったのだと―。

 

兄弟を失い、生後2週間で母ガモに育児放棄され、

たった一羽になったカルガモのヒナ。

​

気の毒に思って見ていると、ヒナが8秒もの潜水を見せた。
 

「この子は生きのびる。」

直感でそう感じた。

 

見守るつもりで毎日撮影を始めたが、
ヒナの賢さ、身体能力、そして度胸に驚かされる日々。


見守りの気持ちは、いつしかヒナへの信頼へ、

そして尊敬へと変わっていった。
 

順調に見えたヒナの運命が崩れ始めたのは、

育児放棄した母ガモが現れてからだ。


まるで人間ドラマのような、予想もしなかった展開。
私はただ見守ることしかできなかった。

​

それでもヒナは、逆境の中で

諦めず、健気に、懸命に生き続けた。

​

55日間の密着撮影を終えて思ったこと。

​

最初はただ、
「ヒナという素晴らしいカルガモがいたことを知ってほしい」
それだけだった。

 

しかし振り返ったとき、私は気づく。
ヒナは、私にとてつもなく大きなプレゼントを残してくれていたのだと。

 

それは癒やしだけではない。
言葉では言い表せない感情が心の奥から湧き上がり、
やがて私の中で「覚悟を持つ強さ」へと変わっていった。

 

ヒナを知ってほしいという想いが、
YouTubeでの毎日配信へ、
短編映画制作へ、

クラウドファンディング挑戦へ、
そして国内外の映画祭への挑戦へと広がっていった。

​

今までの自分からは想像もできなかったことだ。

​

きっとヒナの存在や生き方が

「生きる力」となって
誰かの癒やしや心の支え、希望になる―

​

そう信じて、私は世界中の人に映画「Hina」を届けます。

​

​監督:Mie

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